こんにちは。
宇野です。
今回は錫について少しだけ。
Blunoのものづくりに欠かせない素材のひとつが「錫(すず)」です。
Blunoというと、イタリアンレザーを使った革小物を思い浮かべていただくことが多いのですが、財布やキーケースなどをよく見ていただくと、ところどころに少し不思議な表情をした金属のパーツがあります。
それが、錫です。
今回は、そんな錫がどんな素材なのか、そしてBlunoではどのように錫と向き合っているのかをご紹介したいと思います。
錫ってどんな素材?

錫は、古くから器や工芸品などに使われてきた金属です。
銀色に近い落ち着いた色合いをしていて、鉄などと比べるととても柔らかいことが特徴。
金属というと、硬くて無機質な印象がありますが、錫はどこかやわらかさを感じる素材です。
新品の状態でもピカピカと光りすぎることがなく、少しくすんだような独特の質感があります。
そのため、革との相性もとても良い。
使うほどに色艶が変化していく革と、ひとつひとつ微妙に表情の異なる錫。
異なる素材ではありますが、どちらも「均一すぎない」というところが、Blunoでは気に入っています。
錫は、すべて自分たちで

Blunoで使用している錫のパーツは、完成した金具を仕入れて取り付けているわけではありません。
錫を溶かし、型へ流し込み、形をつくり、ひとつずつ仕上げる。
この工程もすべて自分たちで行っています。
そのため錫のリペアも可能です。
革製品をつくるブランドが、なぜ金属までつくるのか。
最初から錫を扱おうと思ってブランドを始めたわけではありません。
「こんな形のパーツがあったらいいのに」
そう思って探してみても、ちょうど良いものが見つからない。
それなら自分たちでつくってみよう。
そんなところから始まりました。
革を裁断し、縫い、仕上げる。
そして必要な金属のパーツも、自分たちでつくる。
効率だけを考えれば、既製品を使った方がずっと簡単なのかもしれません。
それでも、自分たちが思い描いた形をそのまま製品にしたい。
その気持ちが、現在のBlunoのものづくりにつながっています。
錫と富山
錫について調べたり、ものづくりを続けていると、自然と「富山」という土地にたどり着きます。
富山県高岡市は、古くから鋳物づくりが盛んな地域として知られています。
長い年月の中で受け継がれてきた鋳造の技術から、現在ではさまざまな金属製品が生まれ、錫を使った器や生活道具も広く知られるようになりました。
伝統的な技術を守りながらも、現代の暮らしに合うものへと形を変えていく。
そんな富山のものづくりには、同じつくり手として惹かれるものがあります。
そして錫という素材を通して、革だけを扱っていた頃には知らなかった世界を知ることができたのも、ものづくりの面白さのひとつです。
革と錫、どちらも少しずつ違う

Blunoの商品は、工業製品のようにすべてが寸分違わず同じ、というものではありません。
革には一枚一枚違った表情があり、錫にも流し込んだときに生まれるわずかな違いがあります。
だからこそ、ひとつひとつに個性がある。
使い始めたその日から、さらに持ち主それぞれの表情へと変化していきます。
革だけでもなく、金属だけでもない。
イタリアンレザーと、自分たちで鋳造した錫。
これからもBlunoでは、自分たちが「いいな」と思える素材と向き合いながら、ひとつずつ手を動かしてものづくりを続けていきたいと思っています。
商品をご覧いただく際には、ぜひ革だけではなく、小さな錫のパーツにも目を向けてみてください。

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